第4弾セミナー報告

第4弾セミナーフライヤー1

CVA患者の歩行バイオメカニクス

今回は、脳卒中リハビリテーション分野の第一線でご活躍されている、国際医療福祉大学大学院の玉利先生をお招きし、バイオメカニクスの基礎知識から歩行のバイオメカニクス、Step練習のポイントまで御講義頂きましたので、ご報告いたします。

「バイオメカニクスを知ると、見える世界が変わる」

「対象者の運動を力学的に設計できるようになる」

地球上に存在する以上、小児~高齢者、疾患に関係なく、力学の法則に従わなければなりません。バイオメカニクスの知識を理解し臨床に応用できるようになった先には、見えてくる世界が変わる。臨床が楽しくなる。そう力説する玉利先生のお言葉は、自信に満ち溢れ、受講するセラピストの心を惹きつけました。

「今日の目標は、バイオメカニクスを嫌いにならないこと」

セミナー4先生写真

バイオメカニクスの重要性はわかっていながらも、取っつきにくさから敬遠するセラピストが多いことをよく理解しているため、そういった人へも分かりやすく理解できるよう丁寧に御教授頂きました。午前中は、重心・床反力・モーメント・Powerについて、バイオメカニクスの基礎をみっちりと叩き込んで下さいました。

歩行のバイオメカニクス

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午後の部では、午前中学んだ知識をもとに、歩行のバイオメカニクスへ突入。

歩行周期のおさらいから、重心・床反力・加速度の関係性、Pre swingで膝が屈曲する条件、Terminal Stanceの重要性、全ての始まりはIC(Initial Contact)がつくれるかで決まる、等々。臨床あるあるを交え、沢山の情報を提示して頂きながら進行していきます。

 最後には、これらバイオメカニクスの知識をベースとしたstep練習のポイントを、課題難易度別に細かく条件分けし、治療アプローチとして行う方法をご提示して頂きました。時間オーバーのため、step練習の実技が行えなかったことが本当に残念でした。

まとめ

今回受講されたセラピストの皆様は、バイオメカニクスの知識を身につけることの重要性を理解できたかと思います。同時に、先生のように自信を持って臨床で活躍していきたいと思ったはずです。先生は冒頭から、「バイオメカニクスを知ると、見える世界が変わる」、「対象者の運動を力学的に設計できるようになる」と仰っていたように、知識の理解と臨床応用するまでには根気よく勉強を続ける必要があることを、重々認識できたかと思います。

 受講生の皆様には、今回受講したことだけで満足せず、講義内容の振り返りや職場でのアウトプット、学んだ知識を担当症例に落とし込む作業を繰り返し、バイオメカニクスの理解を深めて頂きたいです。

 玉利先生、今回はとても刺激のあるご講演、ありがとうございました。